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運動負荷試験

心臓核医学検査

 心臓核医学検査とは、放射性医薬品という検査用の薬を用いて、心臓の形態や機能などを見る検査です。当センターでは年間1200件の心臓核医学検査が行われています。検査用薬剤は放射性同位元素を含んだ薬ですが、副作用は殆どなく、体の中に入った薬からはごく微量の放射線が検出されますが、検査を受ける本人や周辺の人への影響は心配ありません。薬剤の心筋内の分布状態を、専用の検査用カメラで画像や検査値としてとらえます。
ガンマカメラ   自転車エルゴメータ
ガンマカメラ   自転車エルゴメータ

 使用する放射性同位元素を変えることにより、さまざまな心臓の機能を評価できます。現在、当センターで最もよく利用されている薬剤では心臓の血液の流れが評価可能です。運動負荷や薬物負荷と併せて行い、負荷時と安静時の血液の流れの程度を比較して、狭心症や心筋梗塞症といった虚血性心疾患の診断・評価が行われます。虚血性心疾患が疑われた患者さんに対してこの検査をすることにより、カテーテル検査が必要かどうかを判断することができます。

 さらに、心臓の筋肉の活性を評価し、治療により心臓の機能を改善させられるかどうか、すなわち、心臓を養っている冠動脈に狭窄があった場合にその狭窄を治療する必要があるかどうかを判定することができます。加えて心筋の血流分布のみならず、局所の壁運動や壁厚の評価もできます。その他の薬剤では心臓の自律神経機能や脂肪酸の代謝などについても評価可能で、心疾患の病態をさまざまな角度から解析・評価し、病気の診断や治療方針の決定に役立てています。

実際の検査風景
実際の検査風景
検査結果

検査結果

検査結果

上段がStress,下段がrestの組み合わせでlong Ax,trans Ax,short Axの順番に表示されている。
Stressで前壁から心尖部の血流低下がRestでは改善.左前下行枝領域の虚血所見が示唆されます。

ブルズアイ表示
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